50歳独身女と32歳既婚男の不倫日記

既婚者と知らずにお店のお客さんとお付き合い。既婚者と発覚してからも別れられず現在に至ります。

15万円のペアリング

俊が買ってくれた。
ごく一般の会社員にしてみれば、
15万円のプレゼントというのは
中々のものじゃないかな。

お互いに同じものをプレゼントするということで、
予算は決めてなかったけど、
私はお財布に50万円用意していた。

高価な物が欲しかったわけじゃない。
「3、4万のリングなんて、
誰でも交換出来るわよ。
そうね、最低でも10万以上かな、
ちょっと頑張ったくらいの金額じゃないと、
気持ちが見えないもの。
好きな人じゃなければ、
ある程度の金額なんて出せないもの。
そんなプレゼントをお互いにし合ったら、
そしたら、今日明日簡単にサヨナラ出来ない関係になれる気がして、お守りになる気がしたの。」

「わかった。雪子がそう言うなら。」

判ってる。俊は離婚しないし、
今付き合ってる別の彼女とも別れない。
それどころか、あちらこちらで
新たに女を漁るはず。

もう、これは性癖ね。
本当に、相手の女性を好きでもないんだろうな、
っていうのもわかる。
でももう、自分でも止められない。

誰か女が居ないとダメな人。
それがバレて振られるのが怖いから、
更に女を増やす。の悪循環。
ある意味、可哀相なひと。

1度壊れた信頼関係は、
2度と修復など出来ない。

1度割れたお皿は、
どんなに修復しても、元に戻ることはない。
そしてまた、その亀裂から割れる。

この指輪は、俊の気持ち。
今、どうとらえて良いかわからないけど、
俊も多分、どうしたら良いかわからないでいるでしょうけど、
でも、とにかく今の気持ち。
こんなゴタゴタな状況はともかく、

俺から離れないでって気持ち。
お守りにしよう。