50歳独身女と32歳既婚男の不倫日記

既婚者と知らずにお店のお客さんとお付き合い。既婚者と発覚してからも別れられず現在に至ります。

捜査がスタート【針のむしろ】

連日、俊への捜査は容赦なく進む。
監査「今から自宅を確認しに行く。」
大阪から、監査達と車で東京に向かった。

東京の自宅に会社の在庫を隠して保管してたのではないかと睨んだのだろう。
自宅には何も無かった。

翌日、大阪で毎月開かれる支店長会議では、
全国の支店長達60名ほどが集まった。
その席で、俊は本部長から
「君は席を外してくれ。」
と退席を求められた。
他の支店長達はまだ事件を知らないので、
怪訝な顔をしていたが、
ただならぬ空気を察知したのか、
誰も話し掛けて来なかったという。

俊は持ち前のコミュ力の高さ、
口の上手さ、見栄えの良いルックスで、
どこでも人気者、
彼の周りには常に人が集まり、
社内で華やかな有名人だった。
誠実そうな雰囲気で浮わついた噂も一切無く、
まさに優等生だった。

それが 突然の横領、不倫二股の発覚。

捜査には更にもう1人の監査が加わり、
3人掛りでの捜査となった。

私の友人が、社長にも告発のハガキを出したので、
曲がった事が嫌いな社長から、
徹底的に捜査するよう、指導が入ったらしい。

多くの数字を叩き出していた俊は、
社長からもよく気に入られていた。

人を欺き、裏切るということが、
どういうことなのか、
ここに来てもまだ俊には解っていない。

この捜査中に、まだごまかせる書類やデータを処分しようと、深夜に会社へ忍び込もうとしていた。
でも、監査はそれをキャッチしたのか、
会社から鍵と入社カードも取り上げられたため、それらは未遂に終わった。

車も取り上げられたので、
徒歩圏しか移動出来ない俊。

精神的にどこか問題があるのか、
それを現しているのか。
外出時にはブランドを纏い身綺麗にしていても、車の中も部屋もゴミ屋敷みたいな俊。

その中でカップラーメンをすすっている。
何か人間ではない、別の生き物の様な気さえしてくる。