50歳独身女と32歳既婚男の不倫日記

既婚者と知らずにお店のお客さんとお付き合い。既婚者と発覚してからも別れられず現在に至ります。

不倫のクリスマス

23日の夜に、俊から宅急便で
クリスマスケーキが届いた。

それまで
「不倫二股なんてもう耐えられない!」
「クリスマスに遊園地行ったらもう別れる。
もう限界。俊の雪子はもう居ません」
などとまた(もうこんなの何度も何度も繰り返してる)荒れてた。

俊は「雪子は特別なんだよ。お願いだからもう少し待ってよ。
二股とも年明けには別れると決めてる。
俺は雪子を選んだんだよ。」

と食い下がる。
慣れたものよ。

ケーキごときでちょっと機嫌を直しちゃう私も私なんだけど、二股にも送ってるんだろうな。
と疑心暗鬼。

その夜俊がお店にきて、
一緒にケーキを食べてシャンパンを飲んで、
結局なんだかんだ言って楽しく過ごした。

翌日は遊園地。
俊は会社を休んでくれた。
デートらしいデートをあまりしたことがないから、
朝から出掛けるのはとても嬉しかった。

普段饒舌な私でも、
車の中で話すことが見つからなかった。
今後の二人の展望とか将来の話もする気にならないし、仕事の話もしたくない、
世間話も浮かばない、
俊とこうしてクリスマスを過ごせるのは嬉しいけど、気分はどんより曇ってる。

そしたら俊がしりとりを始めた。
本当に相手との距離、空気を掴むのが上手い人。

そのうち遊園地に到着して、
まぁそこそこ楽しんだ。
私にはもう遊園地は合わない年齢だと思った。
はしゃぐ気にもなれず、
少し疲労して、
早々に切り上げた。
期待してたイルミネーションは、
さほどでも無く、どうでもよくなってた。

俊が期待するような喜び方や、
はしゃぎ方は疲れるからしなくていいやって思った。

帰りの車の中で、
俊が真面目に語りだした。

「えっとさ、ちょっと聞いて欲しいんだけど」

「雪子のこと、本当に愛してる。手放したくない。初めて心から愛せてる。」

「雪子を独りにはしない。俺が雪子のそばにいて、雪子を支えたい。」

「雪子は違うんだよ。その他と違うんだよ。」

私は遊園地の疲労を残したまま、
特に大きなリアクションもせず
「うん、ありがとう。」
とだけ答えた。

帰ってから、何度も激しいセックスをした。
相性が本当に良いから
何度しても何度しても貪欲になる。

俊の肩から腕、背中は
私の引っ掻き傷だらけになってる。
私の太股や腕も俊が強く掴んだアザが付いた。

翌朝は早朝に新幹線で帰ると言うので、
私は夜中に起きて、
俊にお弁当を作った。
ワイシャツにもピシッとアイロンをかけた。

俊は家庭的なこととか、
手料理を欲してるから最大限に応えてあげる。

焼き鮭に卵焼き、のりおかかご飯、
俊の好きな酢の物、煮物、
野菜たっぷりなヘルシー弁当。

奥さんも二股相手もここまではやらないだろうな~。って所までやる。
しかもね、決して恩着せはしないのよ。
あくまでサラリとね。

多分、奥さんは朝起きるだけで
寝ぼけたままボサボサな格好で
「ごめ~ん、朝ごはん」
て玄関まで送り出すくらい。
「いいよ、コンビニで買うから」
っていうのが想像出来る。

二股も、話を聞いてると家事は苦手そうだから、
前日にコンビニで何か買ってきておく事くらいしかしないと思う。朝食もろくに作らないと思うし、
作ったとしてもショボいグチャグチャのスクランブルエッグにソーセージ焼いただけ、とか。
それを乱雑にお皿に乗せて「はい、どうぞ。」
そもそもお弁当を作るアイテムが無いでしょうね。

私はその辺、完璧。
朝食はホテル並のバリエーションと盛り付け。
お弁当も、本当に美味しくてヘルシーで豪華。
男が理想とする、
絵にかいたような食事を短時間で用意する。

彼女らは、比較されてることに気付いてない。
気付かない鈍感な女達。
優しい俊に甘えきって安心して
何の努力もせずダラダラ
あぐらをかいてると、
捨てられるのは目前よね。

一緒に人生を添い遂げたいかどうかは別として、
私は必ず俊を略奪してみせる。